5章

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「って、そんな事を考えている場合じゃないな。 千崎さん、俺の質問に答えてくれませんか?」 「はい、個人的な事と秘密事項の事以外ならば」 それを確認した俺は千崎さんに向けて一番気になっていた事を訊ねてみた。 「あの、スイマセン…ここは杪の家…ですか?」 と言うより邸って言ったほうが良いのかな?それくらいデカいし。 「はい、正確には杪様の個人宅で御座います」 「そうですか。個人宅…って、ええっ!?個人宅!?個人部屋では無くて!?」 「はい。杪様もお年頃の乙女ですから」 …待て待て、普通は個人部屋に鍵だろ?何そのお金持ちの感性…。 色々言いたいが一言で言わせて貰うならスケールデカ過ぎるにつきる。 「…では続いて、他の皆はどこに…?」 「はい、今他の皆様は現在別の部屋で眠っておられます。因みに推理様が一番先に目を覚まされました」 …皆は無事か…よし、後は張本人だけだな。 「今、杪はどこにいるのですか?」 「杪様は現在、庭で皆様が目を覚ますのをお待ちでございます」 …何か腹が立った。
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