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「なぁ…ところでどうして泣いていたんだ?」
俺は彼女が一通り落ち着いた頃を見て、質問してみた。
「………話しても…良いですか?」
「袖振り合うのも多少の縁って言うだろ。気軽に話せばお前も少しは楽になるって」
「………そうですね」
彼女が顔を綻ばせる。どうやら警戒Lvは下げられている様だ。
「じゃあ隣座るよ。失礼します」
俺は勢い良くベンチに座る。
「じゃあ…話しますね。
私…実は学校生活に悩んでいるんです」
「成績?」
「違います」
さらっと否定されて、ちょっと悲しくなった。
「実は…人間関係に悩んでいるんです。
私は家が忙しくて録に休めた日が無いんです。そのせいで…周りから孤立していって…気が付いたら独りになってました。
だから…辛いのに…悩みが話せなくて…今日、それが爆発して…此所で泣いていたんですよ…」
「……………そうか……………」
彼女はまた涙を見せ始める。その涙を見て━━━━━俺は思わずある言葉を言っていた。
「あの、今日1日俺と遊ばない?」
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