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「……………」
俺が茫然としていると光の背後に近付く一人の影が現れた。
「…やはり、羽鳥光様とは私の恋のライバルとなりましたか」
「…杪さん」
そう、影とは星海杪さんだったのだ。
「光様、私は引き下がりません。例え誰であろうと私は推理様を恋人にしてみせます」
「それは此方も同じです。貴女が名の有る資産家の社長令嬢であろうと、私は推理君が好きですから」
「うふふっ…そうで無くては、私としても張り合いがありませぬわ。」
「くすっ…それは私も同じですよ」
…お~い、勝手に進行させないで~。追い付けないよ~!
「あらら…兄さんも大変だね」
すると俺の後ろから愛理が現れた。
「…愛理も居たのか」
「まぁね。だけど光さんも勇気有るよね」
そう言うと愛理が、光と杪さんを見る。
「兎に角兄さんは2人の気持ちに答えてあげないとね」
「…そうだな」
俺は空を見上げる。
これからの俺は、悩み、苦しみながらも彼女達のどちらかを選ばねばならなくなった。
しかし、それでも頑張るとしよう。
それが俺を選んでくれた彼女達にできる唯一の事だから。
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