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「…日宮先生、ふざけているんですか?」
俺は立ち上がりながら言う。
口元がひくついているのが自分でもよく分かります。
「御免なさい、私…本当に度忘れして…思い出せないの」
「若年性アルツハイマーですか!あなたは!!」
「あうぅ…」
俺が怒鳴ると日宮先生が泣きそうな表情になる。
…この人、本当に教師か?何か怒る気が失せてきた。
「もういいです。案内しますから着いてきて下さい…」
「…ゴメンなさい」
それ以上は何も言わず日宮先生と教室に向かう。
「……でさ………なんだけど………」
すると空き教室から声が聞こえてきた。
多分、いや間違いなくサボりがいるな。
「…あの…何か変な声が…あと変な匂いしません?」
…言われてみれば…これは煙草だな。しかも酒まで匂う。
…犯罪の現場って奴か…。
「私、注意してきます」
「待った!」
日宮先生が危ない判断をしたので慌てて腕を掴んだ。
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