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「あなた馬鹿ですか!?相手の数すら知らないのにいくら何でも特攻は駄目ですよ!!」
「で…でも…私は教師です。悪い事をしてたら指導はしないと…」
日宮先生の顔が暗くなる。俺は日宮先生を引き寄せて耳元で囁いた。
「確かに教師としてそれは正論です。
しかし相手はそんな道徳は多分通じません。下手をすれば日宮先生が危ない事になってしまいます。
だから落ち着いて。慌てず対処しましょう」
俺は日宮先生を後ろに立たせて空き教室のドアの隙間から部屋の中を覗く。
中には煙草を吹かしている奴、酒を飲んでいる奴、更に机に注射器…多分薬物乱用者もいるな。
「………日宮先生、警察に連絡をお願いします。コイツら完全に末期です」
流石に薬物は指導するって領域を越えている。
もう生徒と教師の問題ではない。社会の問題だ。
「わ、分かりまし━━━━━キャッ!!」
日宮先生が盛大に転けた。
ドタッ!って音が廊下に響いてしまう。
「おい、物音が聞こえたぞ!」
(マズイ!バレた!!)
俺は即座に日宮先生を立たせて逃がした。
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