2章

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俺は冷静に男が突き出してきたナイフをかわして拳で上に跳ね上げて、その反動を利用して腹に蹴りを喰らわす。 悲鳴をあげさせる暇も与えないように、頭を鷲掴みにして壁に叩きつける。 そのまま男は倒れ、廊下に静寂が響くようになった。 俺は恐らく、相手の攻撃が単調になると予想したが、予想以上に相手の動きは単調だったので楽に対処出来た。 「…危ねぇ…死ぬかと思った」 あえてギリギリだったように思わせるような口ぶりで言う。 最初の不意打ちを防げば後は楽だったけど。 「しかし…何でコイツは暴走したんだ?」 理由は知ってるがあえて知らぬ振りをする。 「お~い、何なんだこの騒ぎは?」 すると教室から赤髪の女子━━━━━紫ヶ崎が現れた。 俺が紫ヶ崎に視線を向けた瞬間、男がいきなり立ち紫ヶ崎に向かって突進した。 手にはナイフ━━━━━それを見た瞬間、俺は紫ヶ崎を突き飛ばして男に対峙した。 ズサッ!! '
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