2章

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星海杪視点 「いやぁあああっ!!推理君っ!推理君っ!!」 光様の悲鳴により、わたくしは意識を取り戻す。 目の前には腹からナイフを突き刺され倒れている推理様が居た。 しかも男はナイフを引き抜いて、今度は推理様の喉に突き立てようとしていた。 「兄さんから離れろぉ!」 すると愛理様が男に向かって走り出し、そのまま頭を鷲掴みにして壁に叩きつける。 しかもそれだけで終わらず、愛理様は何度も顔面を殴り出す。 相手は鼻の骨が折れたのか鼻血を垂れ流していて、しかも何度も壁に叩きつけられたせいか、後頭部からも血を出していた。 そして愛理様が髪の毛を掴んで顔面を床に叩き付ける。男は痙攣しながら気絶した。 「推理君っ!推理君っ!!」 そして光様は推理様に近付いて肩を軽く揺すって意識を取り戻そうとする。 しかしそんな光様の苦労も虚しく、推理様は身動ぎ1つしなかった。 そしてわたくしは周りを見渡し、不良達を発見する。 彼らは怯えていて、わたくしは睨み、そして近付いて…普段なら絶対に言いたくない言葉を言った。 「…推理様を命懸けで助けなさい。死なせたら…貴方達の命も無いと思いなさい」
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