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「…母さん」
「そうね…自分の息子を疑うのは悪い事よね…。
でもね、推理は今まで恋愛をしてなかったから…」
「成る程…ね…そういうことか」
随分俺は信頼されて無かったようだ。
だが反論する気にはならない。何故なら自分自身、そこまで恋愛に本気じゃ無かったからだったからだ。
だから…俺は覚悟を決めた。
「母さん、俺は立ち向かう…俺の為ではなく、彼女達の為に」
「そう…成長したわね。」
母さんが笑みを見せる。
見た目が20代の女性に見える為、少しドキッとしてしまった。
「じゃあ…俺は戻るよ。何か方法ある?」
「そうね…今治療は峠を迎えているわ。だから…生きたいと念じれば奇跡は起きるわよ。」
「そうか…ありがとう」
「お礼は私よりも皆にしなさい。
特に愛理は輸血で沢山、貢献してくれたんだから」
胸が熱くなるのを感じる。
そうか…俺を助ける為に…皆、頑張ってくれたのか…。
「母さん、いくよ。俺は…立ち向かうさ」
「頼もしくなったわね。頑張りなさい」
俺は目を瞑り、願う。
俺を助けてくれた…俺を好きになってくれた皆の為に、生きる事を!
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