2章

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「………んっ…うぅっ…」 視界にぼんやりとだが白い天井が見える。 段々意識がハッキリしてくるようになると、心電図などの計器の音が煩く響いていた。 口許に付けられていた酸素マスクを外し、俺は上半身を起こす。 左に顔を向けると、空は見事な快晴だった。 右に顔を向けると愛理とハジメとエレンが壁に凭れるように眠っていた。 …優しい奴等…だなぁ。 嬉しくなり笑みが溢しているとドアが開き、紫ヶ崎が中に入ってきた。 「な…推理っ!目覚めたのか!?」 おっ、どうやら気付いたようだな。 俺は紫ヶ崎に最大限の笑みを浮かべて話しかけた。 「やぁ紫ヶ崎、久し振り」 そして俺が喋ると3人が弾けるように目を覚ました。おぉ、便利な体。 「愛理、エレン、ハジメ、おはよう。そして…ありがとな」 3人は暫くポカンとしていた後みるみる表情が明るくなっていった。 「「「やった─────!!!!」」」 そして3人は歓びの声をあげて跳び跳ねた。
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