1240人が本棚に入れています
本棚に追加
「人間誰だって失敗する。大切なのはその失敗をバネにして前に進む事なんだ」
「…推理…」
紫ヶ崎が俺の胸に顔を埋めてくる。
そして片腕だけだが俺の背中に手を回してきた。
「お前は…本当に相変わらず優しいな…だからアタシは…お前が好きなんだ」
改めて言われると顔が暑くなるな…今の俺はリンゴ以上に顔が赤いだろう。
「でも…だから推理はモテるんだな…アタシ以外に3人居るなんて聞いてないぞ」
「あは…あはは…」
上目使いだがジト目でみられて苦笑いしてしまう。
だが紫ヶ崎は目を閉じて『フッ…』って静かに笑うとこう言ってきた。
「だが、必ず4人の内1人を選んでくれ。アタシはいつでも待ってるさ。
例えそれがアタシじゃなくても、返事をくれればアタシは充分さ」
…何か男前だな…紫ヶ崎って…。
「それよりアタシの事も恋って呼んでくれないか?…光も杪も沙羅も呼んで貰ってるらしいし…」
………霞妹さんよ、あんた見栄張って嘘つくなよ…。
まぁ気絶する時言ったけどさ…。
「じゃあ…恋…よろしくな」
「あぁ…」
暫くこのままで居ると3人分の足音が廊下から響いてきた。
最初のコメントを投稿しよう!