2章

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「推理君!」 「推理様!」 「推理さん!」 病室に光、杪、沙羅が入ってくる。 全員安堵した表情をしていたが、一瞬で表情が強張る。 「あの…推理君?何で恋ちゃんと…抱き締め合っているの…?」 あっ…今の体制を忘れてた。 俺が恋を離そうとすると恋は何故か更に強く俺を抱き締めた。 「にしし…今の推理はアタシのだ。誰にも渡さねぇぜ!」 恋が勝ち誇った顔をしている。 3人は物凄い殺気を恋に向けていたが恋は無視している。 「いいから離れて下さい!!」 「そうですわ!!」 「推理さんは怪我人なんですから!!」 光と杪と沙羅が恋を引き剥がす。 「おい!はーなーせーっ!」 そして恋がジタバタともがいていた。 何と言うか…微笑ましい。 「…何にやけてるんですか?」 そう沙羅に言われてしまう。つい顔に出てしまったか。 まぁ…お礼も交えて言いますか。 「いや…皆が俺を好きになってくれて…嬉しいな~って思ってな。ありがとう。光、杪、恋、沙羅」 そう言った瞬間、4人の顔が急激に赤くなり、俺はとても楽しくなる。 これから大変になるけど…自分なりに頑張ろう。 それが俺の決意だから。
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