3章

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その後推理は保健室に運び込まれ、私は次の授業の準備に取りかかっていた。 「ハイルさん、少し良いですか?」 声をかけられたので顔を上げる。 そこには童顔だけど調った顔で眼鏡をかけていて、身長は私と同等の男子が立っていた。 「アナタは…誰でしたっけ?」 少年がガクッと崩れた。 「あはは…どうやら立元君の印象が強いせいか意外に憶えられて無いようですね…」 少年は苦笑いしながらずり落ちた眼鏡をかけ直して頭を掻く。 そんな姿も様になっているのだから意外に恐ろしい。イケメンってのは何をやっても絵になるなぁ…。 「では改めまして、僕の名前は冴嶋凌央(サエジマ・リョウ)です。こんにちは」 そんな事を考えていると自己紹介された。 「Nice to meet you to 冴嶋。私はエレン・ハイルよ」 私も自己紹介をする。 だってそうじゃなきゃフェアではないじゃない? …あれ?でもそれってアメリカだったような…まぁいいか。
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