3章

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「だから…沙羅よ。私の妹、沙羅」 …………………………。 「…遂に俺も気が振れたか?」 何故か冷静になってしまう俺がいる。 「アンタの気が振れた訳じゃ無いわよ。 沙羅は昔は男だったのよ」 「はぁああ!?」 遂に思考回路が混乱してしまう。 「…あの子も私の同類なのよ。 何の間違いだか知らないけど、中1でアンタに惚れて、中2で性転換。 んで、アンタに会う為にここに入学したのよ」 霞雛が少し感傷的な表情になる。 …大分コイツも悩んでいるんだな…。 「…んで俺にどうしろと?」 「…あの子の目を覚まさせて欲しいのよ。 あの子は今、親に勘当されてね…だから私が影で支援しているのよ。 だけど私も体を壊しかけてて、支援できなくなってね。 親戚も居ないし、今の沙羅は漫画喫茶を転々してるって情報よ。 幸い学費は奨学金で何とかなってるんだけどね…でもいつ沙羅が危険な目にあうか判らないからね。 だからアンタに協力して、沙羅を助けてもらいたいのよ。 幸いアンタは優しいからね…一応頼れる男子はアンタしかいないし…」
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