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「思ったより冷静なんだね。驚いたよ」
「なにが冷静だ! 私はスゴく驚いているんだぞ!」
眉間に皺を寄せた表情で怒鳴る少女に、青年は出来るだけ優しい笑みを見せる。
「奴隷契約を了承してもらえないなら、俺は強制しなければならないねぇ……」
この一言に少女は顔を青ざめる。
「強制契約は魔女、または魔女の血を引く女性にしか使えないはずだ!」
「魔女の血は受け継いでるよ、輸血というやり方だけどね。この方法なら、魔女でなくとも強制契約は使えることも実験済みだよ」
青年の右の瞳が紅く染まる。そして、少女の体が光る。
「魔女の契約を執行する。与えるのは魔力。条件は、半径一キロより離れない」
晴れて少女は、青年から半径一キロ以上離れられなくなってしまった。
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