1st client

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「あのぉ…、無関係って 何が関係ないんですか?」 「いや、それこそお前には 関係のないことだ。 心配しなくてもハムスターは ちゃんと捜してやる」 少年は疑問を問うが アリスにあしらわれてしまう 白ウサギがテーブルに 紅茶を注いだカップを 並べたところで口を開いた 「まぁ無関係な依頼は今に 始まった事ではないですし。 さぁさぁ、早く戴かないと アリスお気に入りの 紅茶が冷めてしまいますよ」 そうだな、と返し アリスはソファーに腰を置いた 紅茶からでる温かな香りを 嬉しそうに嗅ぐアリスは 少年にも座るように促した 少年は前に出された紅茶を 少し冷ましながら啜る 「おいしいですね、この紅茶」 「ワタシが葉を育てたんだ、 うまいに決まっているだろう」 誉められた事に 満更でもない様子のアリスは カップをテーブルに置いて、 少年の前に紙を差し出した 「契約書だ。 内容はいたって簡単、 報酬についてのみ書かれてる。 詳しい事は依頼を達成した…」 「こんな朝早く 何の用だぁ?アリスー!」 アリスの話しを遮る様に 扉を乱暴に開けて 一人の男が入ってきた -
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