0人が本棚に入れています
本棚に追加
怒鳴る様に言い放つ美少女に
少年は少したじろいでしまうが
本来の目的をゆっくりと告げた
「あの、ゴンザレス…じゃなくて
ハムスターを捜して欲しいんです」
「ハムスター?
なんだ、それだけか…」
アリスは落胆した様に
溜め息を吐き出し、
携帯電話で誰かを呼び出した
「帽子屋、社長室に来い」
アリスが携帯を切ると
社長室の扉が数回ノックされ
白髪の美青年が入ってきた
身長はさほど高くはなく
整った顔立ちは中性的で、
女性に間違われても
おかしくはないであろう
「アリス、朝の紅茶を…おや?
珍しくお客様ですか?」
「ご苦労、白ウサギ。
久々のクライアントなんだが
ハムスターを捜せ、だそうだ」
どうやら社長室へ入ってきた
美青年は白ウサギと言うらしい
因みにアリスの容姿は
白ウサギに引けを取らないくらい
整った顔立ちである
小柄であるにも関わらず
腰まで伸びた金髪は、
驚く程に綺麗になびく
「ハムスター…ですか。
あまり期待はできなそう、
というか無関係でしょうね」
-
最初のコメントを投稿しよう!