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「マコトー! ひなの大好きなくまさんのお人形がないよぉー」
姉の陽菜(ひな)は高3なのにも関わらず、発育が遅いせいか、性格・容姿ともに、驚くべき幼女体質なのである。
精神年齢は俺が見た限り小学校6年生並み……いや、それすら届いてないかも。
どうやら姉貴は、くまの人形をなくしてしまったらしい。
隣の部屋から声が聞こえたので、俺は「ちょっと待ってろ」と壁越しに聞こえるように返事をし、マンガを中断して姉貴の部屋に向かった。
……ったく、しゃーねーな。
俺は自分の部屋から出てすぐ隣にある、『ひな』と可愛らしい字で彫られた札が掛けられたドアを軽くノックする。
「早くきてよー」
俺はドアを開けて、部屋の中に入る。
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