幼女

9/11
前へ
/11ページ
次へ
「陽菜ー誠ーごはんよー降りてきなさーい!」 「はーーーーい」 お袋の呼びかけに返事をしたのは姉貴のほうだ。 それにしても姉貴の声はよく響くな。 姉貴の声は幼女並み(つかもはや幼女)に高いため、壁越しでもよく聞こえるのだろう。 直後にドアが開く音がして、姉貴が階段をドタドタと勢いよく駆け降りていった。 さて、今読んでるマンガもひと段落ついたことだし、俺も行くか。 俺は重たい腰を上げて、姉貴とは対照的なスピードでゆっくりと食卓に向かう。 ところでわが家の夕食は必ず家族4人全員でとることになっている。 理由は、お袋がめんどくさがり屋で、1人ひとりの食事を別々に作るのは手間が掛かるからだそうだ。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加