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「ゆ、"悠也"!?な、何で仲川を名前で呼ぶんだ!?」
そう叫んでいると、陽菜がやってきた。
「何騒いでるのよ?」
「あぁ、唯月から手紙なんだけど、仲川を名前で呼んでるんだよ」
「あなたには関係ないじゃない?陽明君に、散々言われて懲りなかったのかしら?」
陽菜はそう笑顔で言う。
「イ、イエ……。コ、コリマシタ」
「手紙は謝罪と感謝の手紙?」
「ん?あぁそうだ」
はるかからの、手紙を読みながら、陽菜は言う。
「謝らなくていいのに。悪いのはあなたなんだから…」
返す言葉のない、吉仲は、無言で聞いていた。
「はるかちゃん、いい人と出会えるといいわね」
「きっと出会えるさ。いい女なんだから……」
それから数年して、吉仲夫妻にはるかからの、結婚式の招待状が届く事になる。
〈高校編終わり〉
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