第03話

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もうすぐ冬休みというある日の事。 「大南(ダイナン)学院中の陸上部と練習試合?」 「うん。見に行かない?」 「うん。いいけど。珍しいね?」 「あぁ、昔の友人が大南学院中いるんだよ」 「あきより綺麗で早く走るんだよ」 「へぇー楽しみ」 そして、放課後。 陸上部のグラウンドに向かう。 大南学院中の生徒にあすかが声をかける。 「悠也ー」 「おう、あすか」 悠也と呼ばれた少年は、はるかを見るとあすかに小声で訪ねてくる。 (あすか、この女の子は誰だ?お前の彼女か?) 「悠也。紹介するね。この子は、唯月はるかちゃんだよ。んで、あきの双子の妹だよ。はるかちゃん。こいつはね、仲川悠也(ナカガワユウヤ)だよ」 「マジで?なら、兄と同様に成績いまいちなのか?」 馬鹿にしたような、発言にはるかは怒り、悠也をビンタする。 「初対面の人間に対して、馬鹿にしたような発言するなんて、人として最低。あすか、悪いけど私帰るね?」 「あっはるかちゃん!!」 あすかは、悠也を睨みつける。 「悠也?はるかちゃんに、何て事言うの!?はるかちゃんはあきと違って頭いいんだから!!」 「……。マジ?」 「言っておくけど、はるかちゃん怒らせたら怖いよ?」 「謝るよ。取り敢えず」 「今度の休みにはるかちゃんを連れてくるから、きちんと謝りなよ?」 「わ、わかってるよ」 悠也の第一印象は、嫌な奴ではるかに対する第一印象は気の強い女の子だった。 次の休みの日 「えっ?何で!?」 「うん。悠也がね、はるかちゃんに謝りたがってたからね」 「ふうん……」 「唯月さん。マジ、ごめん‥‥!!」 「……」 「ほんとごめん」 「パフェ」 「えっ?」 「あれ、あのジャンボチョコレートパフェ奢って」 「悠也。はるかちゃんはねパフェ奢ったら、許すって言ってるんだよ?」 「えっ?あ、あぁ、ならチョコレートパフェだけじゃなくてクレープも食べる?」 「私、そんなに入らないから」 はるかの機嫌もすっかり直り、悠也と話し込む2人。 「じゃあ、私そろそろ帰るね?」 「何かあるの?」 「うん。昨日、真田先生に言われたの。いくらエスカレーター式でも、もう少し頑張らないとって……」 「大変だな。あきが双子の兄で……」 すると、はるかは苦笑いで答える。 「本当にね?」と……。
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