悪い、肌。side M.

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  「…うん」 返事を返し、のそっと起き上がる。 クローゼットからジャージを取り出し、手渡してくれる。 「下だけでも履き替える?」 「…うん」 さすがにこのまま寝るのはキツい、と思っていたところだった。 素直に受け取り、眠い目をこする。 部屋を出て行く彼女を見送り、手にしていたジャージに履き替えた。 洗面所から水音がする。 パタパタと、頬を叩く音。 女って、大変なんだな。 ぼんやりそう思いながら、またソファに身を任せて目を閉じた。  
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