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あまり早く着きすぎるのも癪だなと思い、彼女のマンションの隣のコンビニに寄った。
『飲みたい』と言った手前、ビールでも買っていくか。
発泡酒はあるだろうが、あれは悪酔いするから苦手だ。
彼女は、平気で飲むけれど。
彼女の分と、自分の分。
ビールを2本カゴに入れ、さらに缶チューハイを2本、追加した。
俺よりよく飲む彼女には、足りないかもしれない。
でも、今日は長く飲む気分じゃない。
計4本のアルコールの会計を済ませ、コンビニを出た。
視線を上げ、彼女の部屋を見る。
あの光の中に、彼女がいる。
…なんて、感傷に浸っている場合じゃない。
俺はマンションの中へと足を進めた。
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