【蹴散らせ!イエローの輪】

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「やめなさい!!」 響き渡るレイナの声を契機に、おベントさんは赤・桃・青のヒーローの存在に気付く。  「ご飯しか入ってないじゃん・・・」 おベントさんの中に、ぎっしり敷き詰められたご飯を見たマスオは呟く。  「おいそこの赤いの」 「えっ?」 「お前、好きな弁当のおかずはなんだ?」 おベントさんからの不意な質問に、マスオは戸惑いながら答える。  「か、唐揚げかな」 おベントさんは下を向いてしばし硬直する。  「おい、赤いの」 「えっ?」 硬直していたおベントさんの肩がプルプルと震えだす。 マスオの回答に明らかに怒っているようである。  「弁当といったら、弁当といったら・・・」 「う、うん・・・」 「日の丸だろうがぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」 おベントさんは、自身に敷き詰められているご飯を鷲掴みにし、マスオに向けて投げる。  大胆な自虐攻撃に気を取られたマスオは、回避が遅れ、足元にご飯の塊が着弾する。  DOGaaaaaan!!!!! 予想外の爆発にマスオは吹っ飛ぶ。  「なんてやつだ・・・」 「ご飯爆弾じゃ! 唐揚げを好むお前が悪い」 どや顔で理不尽なことを言うおベントさん。  腹部には確かに、全体の大きさに不釣り合いな梅干しがあることをマスオは確認する。 「ライフレイザー!!」 「むぅっ!」 レイナの突然の銃撃におベントさんは怯む。  「ブルースニーカー! 必殺、超速靴飛ばしッス!!」
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