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ゴンタの必殺技はおベントさんの頭部に直撃し、すさまじい爆発とともにあたりに白い煙が立ちこめる。
「やったか?」
薄れていく白い煙が、立ち尽くしているおベントさんのシルエットを描きだす。
「ご飯と梅干しが他の食物を駆逐するまで、ワシはやられん!!!!」
理解不能な決意を表明するおベントさん。
「ゴンタ君の靴飛ばしがまるで効かないなんて!!」
レイナは驚愕する。
「レッド鉛筆!!」
マスオはレッド鉛筆を構えおベントさんとの間を詰める。
一撃・二撃・三撃と、動こうとしないおベントさんの頭部を中心にレッド鉛筆で突き刺す。
「情けない攻撃だ。唐揚げなんか食ってるからだな」
まるで効いていないおベントさんから一度距離を取り、今度は腹部に目がけてレッド鉛筆を突き刺す。
「赤いの!!!」
それまで全く動かなかったおベントさんは、右手でレッド鉛筆の動きを止める。
「今おれの梅干しを食おうとしたな!?」
おベントさんの肩はまたしても震えだす。
「なんだ?!」
困惑するマスオ。
「おれの梅干しに手を出すんじゃねぇぇぇぇぇ!!!!!米粒吹雪!!」
おベントさんの体全体から米粒が吹雪のように吹き出す。
「ぐわぁぁっ!!」
間合いを詰めていたマスオは米粒吹雪をもろに食らい、またしても吹き飛ばされる。
もちろん米粒が大量に付着した。
「がはは!! 少しはご飯が好きになったか?! あばよ!!!」
上機嫌になったおベントさんは、消えていった。
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