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「…で、今に至るってわけなんだ。」とパルキアは言った。
「レジェンドが道に迷うってどういう事なのさ…。」
「こいつ本当に神なのか…。」
マグマラシは、こんなんだったらルギアの方がまさに神と言えると思っていた。
「神でも失敗する時があるって事なのかな…。」
ナオキは一部パルキアに対する気遣いを込めた事を言った。
パルキアはしょぼんとしていた。
「ここがどこかわかんないんじゃあ帰れないぜ…。どうやって帰ろう…。」
その時ナオキはふと思い付いた事を言った。
「ここに来た時に使ったのと同じやり方で帰ればいいんじゃないの?」
ナオキのこの一言を聞いた瞬間パルキアは急に表情を変えた。
「おお、なるほど!その手があったか!」
「いや、気付けよ!自分で考えたやり方だったじゃねーか!」
マグマラシはツッこむように言った。
「早速そうしてみるぜ。随分と世話になったな。」
パルキアはそう言うと、ここに来た時と同じように目の前の空間を右手を突き出した。
「では早速!亜空切断!!」
パルキアの前に次元の歪みが現れた。
「またどっかで会おうぜ。またな。」
そう言うとパルキアは歪みの中に消えていった。
辺りが再び静かになった。
「まさかいきなりレジェンドに会うとはね…。」
「ああ…しかも迷子みたいな形式でとは…。」
二人は、図鑑の姿とピッタリ合っていたとはいえ、あれが本当に神と呼ばれるポケモンなのかという事がいまだに思考から離れなかった。
神といえど実体として存在する以上はこういう時もあるのだと受け止めるべきなのだろうか…。
考えていても仕方ないと思ったナオキは話題を変えた。
「じゃあ、あらためてもう少し探索してみようか。」
「それがいいな。まだパルキア以外会ってねぇだけに。」
そう言うと二人は再び森の中を歩いていった。
二人はいきなりレジェンドに遭遇した。
だがこれはまだ物語の序章に過ぎなかった…。
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