第65話 氷解

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その頃、ナオキは相変わらず黙々と調べものをしていた。 まるで、近未来のように、ナオキの周囲には空中に映し出されたモニターがところ狭しと並んでいる。 (…間違いない。これまでの事を踏まえれば、ギンガ団の目的や狙いはだいたいではあるけど、それなりに推測できる…) モニターに映し出されたのは、ガーディアン達が収集したギンガ団に関する様々な情報だった。 それに限らず、『ある事』に関する資料のような映像も映し出されていた。 ナオキは、キーボードを押すように岩の部分にある個所を叩いていた。 どうやら、このモニターは下の岩の部分がキーボードのような役割をしているようである。 ナオキは、映し出されたモニターに触れた。 すると、タッチしたところがページを開いた。 どうやら、モニターは直に触れる形でクリックに相当する事などができるらしい。 今いる環境からは、とても考えられないハイテクぶりである。 時に聞こえるキーボードを叩くような音や画面にタッチするうえで聞こえる音を背景にナオキは考えを続けていた。 (幹部の一人であるマーズは、こんな事を言っていた…) (全てを集めたギンガ団が何をするのかお楽しみに!) (あの時マーズが言っていた事…当初は、ただ詳細を話さなかっただけだと普通に思っていたけど…) ナオキは、マーズがあの時に言っていた事をふと思い出した際、サターンが言っていた事と照合した時にある疑問を抱いた。 (マーズが言っていた事を、サターンが話していた事を踏まえて考えるとしたら…『詳しい事はよく知らないけど』という背景のもとで言ったとも考えられるな…)
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