ぷろろーぐ

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『うわ!ついにクラス離れちまったな…!』 『やった!3年連続一緒のクラスだね!』 『僕にクラス替えなど必要ないね』 『沙織さん、結婚してください!』 『キモい』 公立香濃(かのう)高校の三年生は、最後のクラス替えに大盛り上がりだ。 皆の声がまるで祭会場のようにデカくなっている。 俺、早乙女瑞樹(サオトメミズキ)も例によって、盛り上がっていることも無いこともない。 「みぃ~ずきちゃん!クラスどこ?」 「おい雷斗、瑞樹ちゃんっていうなって何回言えばわかるんだ……!」 このバカは渋木雷斗(シブキライト)。 一年の頃から同じクラスで、ムカつくことに妙に話が合う奴だ。 「そんなこたぁいいからよ、瑞樹はどこになった?」 「んーと……あった、Bだな」 「また一緒じゃねえか瑞樹!俺達、運命共同体なんじゃ」 「おいやめろ雷斗ぉ!!」 こいつホモではないけど、こういうセリフをよく吐いてくる。 冗談抜きでやめてほしい。
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