23人が本棚に入れています
本棚に追加
「あのー…。
体育館はどこでしょうか?」
紅実は近くにいた先生に体育館の場所を聞いていた。
学園は広い、まるで迷路のだ。
普通の学校の数倍はある。
「あら、貴方新入生ね。
………体育館はあっちよ」
先生は私を見ると、にこっと笑い、体育館の方を指差した。
私は小さく頭を下げお礼を言った後、体育館に向かって走り出した。
「やっと…会えた。
久しぶり、我らのアリス……」
先生が小さく呟いた言葉は、紅実には聞こえなかった。
――近づく近づく真実が。
最初のコメントを投稿しよう!