第1章 新入生

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「あのー…。 体育館はどこでしょうか?」 紅実は近くにいた先生に体育館の場所を聞いていた。 学園は広い、まるで迷路のだ。 普通の学校の数倍はある。 「あら、貴方新入生ね。 ………体育館はあっちよ」 先生は私を見ると、にこっと笑い、体育館の方を指差した。 私は小さく頭を下げお礼を言った後、体育館に向かって走り出した。 「やっと…会えた。 久しぶり、我らのアリス……」 先生が小さく呟いた言葉は、紅実には聞こえなかった。 ――近づく近づく真実が。
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