始まりのイエロー

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「ごめん。みんな」 イエローがいきなりそう呟いた。 見ると珍しくうなだれて元気の無いイエローの姿がいた。 沈黙の中口を開いたのはレッド。 「どうした?なんだ、また便秘か?辛いなら出撃しなくても大丈夫だぞ」 「いや、それは大丈夫」 「いやいや。便秘は辛いだろ。便秘なら休んだ方が絶対にいいって」 「いや、あのさレッド。俺別に今回は便秘じゃないからね!!俺がいつも便秘で休んでる的なこと言うなよ!」 「む、そうなのか」 ブルーが「つーかお前ら便秘便秘うるせーよ!!」と叫ぼうとしたその瞬間、 ビービービービー 決して狭いとは言えない部屋の中に電子音が響いた。 「博士からだ。行くぞ」 町に怪物が出たらしい。 みんな急いで部屋を出て行った。 オレもみんなに従うように部屋を出る。 この戦いがイエローと一緒に戦った最後の戦いになり、これがすべての始まりであるということも知らずに。 ××× 「あれ?ホワイトは?」 時間になってもホワイトが来ない。 それに対してレッドが応えた。 「ブラックには言ってなかったっけか」 何を? 頭の中に沢山の疑問符を浮かべるオレにブルーが言った。 「ホワイトはな、辞めたんだよ。かれこれ二日前くらいになるか。博士のとこに辞表出しに行ってた」 話すブルーを見てオレは思った。 少し前からブルーが落ち込んだように見えていたのはこのせいか。 だが、今日のブルーは何か吹っ切れたような爽やかな顔をしている。 まさか・・・!? 「実は、今日で俺も辞めるんだ」 オレの中の嫌な予感は見事に的中した。
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