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陽炎
「おし、ラグナロク頼むよ」
試合会場に続く通路を歩きながらラグナロクを黒剣に変えて握りしめる。
記念すべき本選第一試合だ。
司会者
「さあ、始まりました第一試合!!カゲロウ選手対ヘルゲイト選手どちらが勝利の栄冠を手にすることが出来るのでしょうかーーー!!!」
会場に響く司会者の声。それを聞き流しながら相手の拳闘士に向かった走り出す。
相手の拳闘士『ヘルゲイト』は魔族で四本の腕を持ち、細身の剣をそれぞれの腕に装備している。
それを構え、迎え撃つ体勢をとっている。
相手との距離が数歩と迫った所で大きく跳躍し、相手の後ろに着地。
そして連続で突きを放つ。
ヘルゲイト
「フン、期待していたがこの程度とは…死んで後悔するがいい」
ヘルゲイトの四本の剣で突きの軌道を逸らされ、カウンターの一撃を喰らう。
だが、剣は俺に深く突き刺さらず皮膚を浅く裂いただけだった。
ヘルゲイト
「なっ…!?」
陽炎
「残念でした」
驚いた表情で固まっているヘルゲイトの腹に蹴りをお見舞いしそのまま吹き飛ばす。
ヘルゲイト
「かはっっ!?」
壁に背中を打ち付けたヘルゲイトは苦悶の表情を浮かべ、咳き込んでいる。
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