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司会者
「――――カゲロウ選手の勝利です。
優勝候補のヘルゲイト選手を圧倒しました。―――――」
司会者の話をスルーしながらヘルゲイトの脈を確認。……よし、死んでいないようだ。
ヘルゲイトの生死を確認しおえ、安堵の息をもらす。
陽炎
「ふう、ヤバイ相手じゃないかぎり命まで取る気はないからな」
こんな甘い考えでは戦場では生き残れないなと自嘲気味に笑いながらその場を去ろうとするとまた、司会者が現れた。
司会者
「今、最も注目されているカゲロウ選手!!
一言どうぞ!!」
10才という身長からかちょうど目の前に胸がある状況。
巨乳司会者の胸から視線をはずしつつ何を言おうかと考えてみる。
陽炎
「んー………打倒ラカンですっ!!」
司会者
「なな何とカゲロウ選手の大胆発言!!観客席は沸立っております!!!」
俺は何度か観客席に向かって手を振った後、司会者に捕まらないように早足で出口に向かった。
試合会場に続く通路に意外な人物がいた。
ラカン
「よお、お前が陽炎か?」
陽炎
「そうだけど、あんたみたいな有名人が俺に何の用?」
《陽炎、アメ寄越せ》
陽炎
「あーはいはい」
ポケットから飴を取り出し包み紙を剥がしてから背中にいるラグナロクに手渡す。
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