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ラカン
「お前、変わったもん飼ってんだなぁ」
《んだとこのおっさん!!オレはペットじゃねェ!!》
陽炎
「落ち着けラグナロク。で、おっさんは俺に何か用?」
ラカン
「ああ、話がずれたな。別にこれといった用はないが…決勝まで来い。楽しみにしてるぜぇ」
ラカンはそう言った後、試合会場の方へ歩いていった。
そして俺はそのまま会場を後にした。
後で調べてみるとラカンとは決勝まで当たらないような組み合わせになっている事がわかった。
まあ、その方が助かるのだが。
手元にあるリンゴにかじりながらそんなことを考えてみると背中にいる(というより生えている)ラグナロクにリンゴを横取りされた。
陽炎
「あっ!?てめえ、返しやがれ!!」
《うまうま》
奪われたリンゴを取り戻そうとするが手が届かない。
そんなことをしていると青果市場の通りを歩いている人達の視線を浴びる事になった。
無論、俺とラグナロクを交互に見ながらだ。まあ、背中から人が生えてたらびっくりするよね。
通りを歩く人の視線を気にせず、変わった形をした果物を買っていると亜人の少年が色紙とペンを持ってやって来た。
亜人の少年
「あの…」
陽炎
「?」
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