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大きな羅壱の手は、私をぎゅっ、と抱き締めた。
「っえ。らい……?」
「真加、泣くなよ。俺が、いるよ…」
「──── 。」
羅壱の顔が見れない。
でも確かに声が震えてる。
羅壱?
私はどんな返事をすればいいの。
あんたのそんな声、聞いたことないから分かんないよ。
「…羅壱「待って!」
私が口を開くと羅壱が私の言葉を塞いだ。
「── ごめん、真加。」
「え?」
「俺今、傷につけこもうとしてた。~~~ッ!!ごめんな。」
「……。」
─でも。
そう言葉を繋げて、また静かに口を開いた。
「俺以外の奴の前でそんな風に泣くの禁止な。」
そう言って私の額に
── 唇を落とした。
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