無貌の保護者

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 違和感、……目が覚めてから度々自分を混乱させる感覚。僕は今の福島先生の言葉にも、その感覚を覚えていた。そんな僕の様子にノー・フェイスが訊ねてくる。「どう思う? 今の福島の言葉を」 と。  どう思う? ノー・フェイスは僕の“この感覚”の事を言っているのだろうか? 確証はないが、どうしてだか彼(あるいは彼女)は気付いているような気がした。 「嘘、だと思います」 と僕は自分の感覚を素直に答えた。「何に嘘をついているのかは判らないけれど、…もしかしたらアナタと友達という部分か、あるいは“食い付いてきた”という部分か、もしくはこの話の総てがかもしれないけれど、とにかく福島先生は嘘をついてる」  
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