無貌の保護者

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「フェイスは悪い奴じゃない」 と福島先生は言う。「だからといって簡単に良い奴とは言えないがね、とにかく悪人じゃない。“中立”なんだよ」 「中立?」 と僕。 「ああ。詳しく説明をすれば日が暮れるし、それでも君に上手く伝わるか自信が無い。そこは君がフェイスと付き合って直接感じた方が良いと思う」 「……つまり僕は、この病院にとって邪魔者って事ですよね。仕方無い。福島先生はこの病院の医師だし、僕は記憶喪失、お金も…」 「勘違いするな」 と彼は珍しく厳しい口調で僕を睨んだ。  
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