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――次に目が覚めた時(夢は観なかった)、僕の体調は随分と良くなっているようだった。身体中の痛みはそのままだったが、意識はハッキリとしていた。
僕が横たわっているベッドの側には、背を向けて女性の看護師が立っていた。どうやら花瓶に花を生けているようだ。
「……あの」
「あら、やっと目が覚めた?」 と彼女は僕の覚醒に気付き振り返る。二十代前半の、朗らかな雰囲気を持つ女性だった。だが、残念ながらセミロングの茶髪は彼女には似合わないな、と僕は思った。
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