24人が本棚に入れています
本棚に追加
/34ページ
見慣れたその背中はある日突然美羽(みう)の前に現れた…
『…やっちゃん?』
『やっちゃんでしょう?』
『…みう…か?』
振り返ったその瞳はどこか遠くを見ていて、美羽を映してはいなかった…
『…そうだよ、やっちゃん…』
そう、やっちゃん…八尋(やひろ)の目は見えていない…
なぜ?どうして?
美羽の頭の中はその言葉をつむぎだすか否か…
くるくる頭を働かせたが、口を金魚みたいにパクパク動かしただけで《声》にはならなかった…
最初のコメントを投稿しよう!