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昌浩は、そっと手を差し出した。
「俺と一緒に来るか?」
「私…は…」
「君が決めたらいい…」
昌浩は静かに瑠璃の様子を見ていた。
瑠璃は、瞳を揺らしながら昌浩の手を見ている。
「もう…一人…じゃ…ない?」
「ぁあ」
昌浩は力強く頷いた。
その言葉を聞いて瑠璃は、そっと自らの手を昌浩の手と重ねる。
瑠璃は微かに微笑み、
「ありがとう…」
と言葉を紡ぐ。
悲しみも寂しさも少しずつ薄れていく。
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