☆Ⅶ話

2/2
前へ
/63ページ
次へ
昌浩は、そっと手を差し出した。 「俺と一緒に来るか?」 「私…は…」 「君が決めたらいい…」 昌浩は静かに瑠璃の様子を見ていた。 瑠璃は、瞳を揺らしながら昌浩の手を見ている。 「もう…一人…じゃ…ない?」 「ぁあ」 昌浩は力強く頷いた。 その言葉を聞いて瑠璃は、そっと自らの手を昌浩の手と重ねる。 瑠璃は微かに微笑み、 「ありがとう…」 と言葉を紡ぐ。 悲しみも寂しさも少しずつ薄れていく。
/63ページ

最初のコメントを投稿しよう!

455人が本棚に入れています
本棚に追加