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「…皆さんが、お姉さん面するからいけないんです」
「そうよねぇ…てっきり、童貞だと思ったら……返り討ちにあっちゃった」
ずっとくっ付いたままのキャバ嬢を引き離すが、仁からキャバ嬢は離れなかった。
「……俺、学校なんですけど」
「学校なんか、行っても意味ないじゃーん。お姉さんと、いいことしようよ」
――……どうして…俺は、こんなに汚いんだろうな……。
「しませんって…あのお姉さんが、怖いですから」
と、仁が指さすと同じようなキャバ嬢姿の女性がこちらに向かって歩いてきた。
「げ…先輩…」
「仁くーん! お姉さんと、いいことしよっ!!」
「3Pですかぁ…」
「あんたが、どっか行きなさいよ」
「嫌ですよ!」
と、抱きついて来たキャバ嬢に仁は眩暈を覚える。
「……やだ」
と、言って仁はブリーチ剤を手に取り女性たちは振り払い薬局を出た。
――……染めたって、意味ないって分かるけど………それでも、これが俺の意思表示みたいなものだから。
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