暗闇に響くベル

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何故、 こんなことに・・・・ 散らかった暗い部屋で一人の男が虚ろな目をして虚空を見つめていた。 オレは悪くない。 オレは悪くないんだ、 オレがやったんじゃない アイツが悪いんだ。 アイツはオレが悩んでたのを知っていた。 なのに、あんな思わせぶりな事をするからいけないんだ。 オレは悪くない。 オレは悪くない。 それに、 それに、 本当に、こんなことに なるなんて―‥・ PuruRuRuruRuruRuRuRuRuRuRuRuRurururururu…… 衣擦れの音すらしていなかった部屋の中に携帯電話の着信音が響く。 男は虚空から視線を逸らし、淡く光りながら音を発している自らの携帯電話を見た。 RuruRuRuruRururu、PuruRurururuRuRururuRuRuRuRuRuRuRuRuru…… あぁ、 そういえば・・・・ すべての始まりは、 【電話】が きっかけだったな。
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