第1章【夏の唄】
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私はペダルを踏むスピードを早め、諭の横まで来ると、するりとチャリから降りた。 『おぅっ、今日もあっちぃなぁ~。』 幹元 諭(ミキモト サトシ)とは幼馴染み。 唯一、徒歩圏内にある民家なのだ。 諭は汗を拭う。 日焼けした肌に黒髪の短髪、バリバリのスポーツ少年。 『てゆうか、何で歩きなのよ!チャリは?』 ちなみに学校まで徒歩…数時間。 あんまり考えたくない。
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