壱の矢~終ノ歯車~

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(もうダメっ!) 少女は固く瞼を閉じた。 しかし、死の鉄槌が振り下ろされることはなく、代わりに地面を転がる音だけが聞こえてきた。 音を追いかけて目を開ける。 視線の先には二つの影があった。 ひとつは魔物。 もうひとつはどうやら人間のようだ。 「去れッ!!」 人間が叫んだ。 声色から若い男性のようだ。
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