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その姿はまさに異形。
顔は鰐のようで先へと尖った口がある。身体はゴリラのようだが、スラリとした俊敏そうな脚部。強靭な腕の先には鋭い爪、先程の白いラインはおそらくあの爪だ。ツルリとした皮膚は蛇のようで紫色がかっていた。鈍色の瞳が妖しく光る。
(…やはり)
その怪物の姿を目にしても少女は驚かなかった。
古の伝承により、この森に魔物が出るということを少女は知っていた。
遭遇してしまったのは運がないが、それが死に直結しているわけではない。
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