巻き込まれた俺

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「う~ん、僕でよければするけど、霧斗が……っていない!?」 そういえば先程からもう一人の男の子の姿がありません。 いや、今はそんなことよりも! 「あの……態度を変えないのですか?」 その私の言葉に恋夜様は首を傾げて、 「なんで?……あ、もしかして年上だった?」 と言ってきました。 思わず私の顔が綻ぶのがわかります。 どんな事情があるのかはしりませんが、態度を変えない恋夜様に、私は思わず抱きついてしまいました。 「えっ?ちょっ、ナタリーどうしたの!?」 「そんなことよりも!私をシェルティアまで護衛してくれませんか?」 「ん~まぁ霧斗もいないし、住む場所もないからやるよ」 やりました!……って住む場所がない? はっ!これはチャンスでは? いずれは王女とばれる。ならばその前に家に招待すれば……ふふふ、早速実行です! 「それなら私の家にきませんか?何か事情がありそうなので理由は聞きませんが、護衛のお礼ということで」 そんな私の誘いに、少し考える素振りをしたあと、 「じゃあお願いしようかな」 と言ってきました。 思わず心の中でガッツポーズ。 ふふふ……ここまでくれば私のもの。お父様に頼んで私と同じ学園に編入させてしまいましょう。恋夜様の口振りからして、学園には通ってないようですし。 私はこれからのことを想像して、思わず笑ってしまいました。未だにお姫様抱っこされていることなんかは忘れて。
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