Prologue

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「…朝、か」 窓から差し込む朝日を直接顔に受け、少年は重い瞼を擦りながら布団から這い出て来る。 「今日も今日とて、不幸な一日は訪れる、と」 寝起き早々ネガティブな言葉を呟いた少年は、ゆっくりとした足取りで学校へと向かう準備を済ませて行く。 家には少年以外の人の気配が無い。というのも彼は、越境して現在の高校へと通っている為、一人暮らしをしている状態なのだ。 そんなこんなで準備を済ませて行く少年。 だったのだが、 「…何で朝からこんな不幸のオンパレードなの…?」 彼の表情は、朝っぱらから彼の身を訪れる不幸により、完全に疲れきっていた。 「パンを焼こうとしたら何故かオーブンは壊れてて、仕方ないからジャムでもと思ったら丁度切れてたから仕方なくそのまま食べ。 歯を磨こうとしたら歯磨き粉が切れ、挙句の果てには何故か水道まで止まってるし… ここまで不幸なのも珍しいぞコラ!」 何時にも増しての不幸に、少年は最早抵抗する気力も起きない。 こんな時はさっさと学校へ行ってしまうのが吉だろう。そう考えた少年は、大きなため息を吐き出すと、扉を開いて通学路へと降り立つのだった。
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