高校2年生・冬

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「響香(キョウカ)これからバイト?」 「久しぶりの休みだよ」 「じゃぁ今日は早く家に帰るの?」 その彼女の言葉が心に一瞬突き刺さったような気がした。 でもそんなことを気にしている場合じゃない。 言うなら今しかないと思った。 「それがさー 親と喧嘩しちゃって… 杏、今日家に泊めてくれない?」 私は平然と嘘を吐く。 でもこうでもしないと私がおかしくなる。 嘘で塗り固められた私の言葉に杏ですら気づきもしない。 だから今はこのままでいいんだ…。 「いいに決まってるじゃーん!! うちはいつでも響香のこと大歓迎だよ」 「ありがと そんなこと言ってくれるのは杏だけだよ」 「そんなこと無いって でも響香、早く親と仲直りしなよ?」 「うん」 そう言って私は無理に笑った
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