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「お母さん、
今日亜来と遊ぶんだけど。
家いい?」
お母さんにそう聞くと
洗濯物を見ていた目を
こちらに向け
あっさりと
「いいよ」
と、許可をもらえた。
お母さんは、
そういうところは
緩いので、助かる。
昼ご飯を食べ終え、
私は亜来にメールを打った。
―――――
To:亜来
Re:なし
食べ終わったよ!
―――――
メールを送り終え、
身仕度をしていると
少しして、
メールがきたことを
告げるメロディーが鳴る。
―――――
from:亜来
To:美緒
Re:亜来も!!
亜来も食べ終わったよ^^*
じゃあいつもの公園で、
待ち合わせでいいよね??
―――――
私は短く『いいよ』と返し、
ケータイをズボンの
ポケットに入れた。
「お母さん、行ってくるね!」
準備が出来て
靴を履きながら
お母さんに声をかける。
「家で遊ぶんじゃないの?」
ちがうよ、と
お母さんの勘違いを
訂正する。
「プリクラとってくる!
後で来るから」
グーサインを作り
お母さんに笑顔を向けると
お母さんも笑顔で
「分かった」
と、頷いた。
「じゃあ行ってくる~っ」
ヒラヒラと手を振る。
「行ってらっしゃい」
財布だけが入ったカバンと
自転車の鍵を持ち
私は家を出た。
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