第三十三部

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誠十朗は呆れていた 夜ヰ刃達が 西野と喧嘩している辺りから 物陰から様子を伺っていたのだ 二人の帰り間際に 夜ヰ刃が誠十朗のいる辺りを 見ていたので少しヒヤッとした 誠十朗『あいつら…いきさつはわからないがこいつらも災難だなぁ…💧』 頭を掻きながら タバコに火をつける 星空を見上げながら 紫煙を吐き出す誠十朗 タバコを左手の 人差し指と中指で持ち 顎の辺りに右手を当てる そして爪を立てて顎を擦る ぺろっと皮が剥けたように見えた 次の瞬間 剥けた部分に手を突っ込み ベリッと一気に剥がす さっきまでの 外人顔からいつもの 誠十朗の顔になる 『ふぅ…んにっ…はぁ』 口の端っこにタバコをくわえて さっきまで自分の顔だった物を 見つめる誠十朗 『……このマスクすげーな…』 しみじみとした感想だった そうしていると パトカーのサイレンの音が 急速に迫ってきた
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