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誠十朗は呆れていた
夜ヰ刃達が
西野と喧嘩している辺りから
物陰から様子を伺っていたのだ
二人の帰り間際に
夜ヰ刃が誠十朗のいる辺りを
見ていたので少しヒヤッとした
誠十朗『あいつら…いきさつはわからないがこいつらも災難だなぁ…💧』
頭を掻きながら
タバコに火をつける
星空を見上げながら
紫煙を吐き出す誠十朗
タバコを左手の
人差し指と中指で持ち
顎の辺りに右手を当てる
そして爪を立てて顎を擦る
ぺろっと皮が剥けたように見えた
次の瞬間
剥けた部分に手を突っ込み
ベリッと一気に剥がす
さっきまでの
外人顔からいつもの
誠十朗の顔になる
『ふぅ…んにっ…はぁ』
口の端っこにタバコをくわえて
さっきまで自分の顔だった物を
見つめる誠十朗
『……このマスクすげーな…』
しみじみとした感想だった
そうしていると
パトカーのサイレンの音が
急速に迫ってきた
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