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「で?どうするんですか?」
「あぁ、多分姫様のことですからアニメのグッズとかご飯とかで釣ればすぐ出てくると思いますよ。」
「なんか犬みたいな言い方ですね」
「そうですか?」
とりあえず姫様の大好きなアニメ「スプラッシュ・アクト!AS」の
マグカップを廊下にソッとおいてみた。
―ここからはプロレス実況風に
お届けします―
「さぁ、始まりました。第一回姫様マグカップ争奪戦(姫様捕獲計画)。どう見ますか?浦島さん?」
「え!?あぁ、そうですね。よく解らないですけど注目したい試合(?)だと思います。」
「おっと!?早速姫様に動きがあったようです。」
廊下の曲がり角から姫様の長い髪が見えている。
実に分かりやすい。
「かなり気になってますね。」
「そうですね。あっ!顔が出てきました!」
姫様はキョロキョロしながら
回りを伺っているようだ。
素直に出てくればいいのに。
「!?かなめさん!!マグカップを手に取りました!!」
「よし!いけぇぇぇぇぇぇぇ!!」
準備していた大きな網を姫に
ばさぁとかけた。
「なによこれ!?」
「姫様!!すみませんでした!!」
「へ?いや、この状態で謝られてもだな…」
「・・・」
「かなめ?」
何で私は泣いているんでしょうか。
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