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「姫様ぁ。いい加減出てきてください!!」
「嫌じゃ!!絶対に嫌じゃ!!」
子供のように駄々をこねる姫。
「姫様が出てこないとこちらも大変困るのですが…。」
「・・・、何が困るのじゃ…?」
「客人が着ておるのです。」
「客人・・・。わかった。連れて参れ。」
姫は嫌々許可を出してくれた。
「はっ。ではお入りください。」
「失礼します。」
「かなめ、その者は?」
姫が仕切りの布越しに私に聞く。
「こちらは我が竜宮ノ海の使いが苛められているところを
助けてくださった方です。」
「ほう。それはご苦労だった。
そち、名は?」
「はっ。私は浦島太郎と申します。」
私が見る限りかなりの好青年と 言ったところでしょうか。
いやっ!私がそういう趣味を持っているというわけではないですよっ!!
「はぁ、随分平凡な名前じゃなぁ。」
「姫っ!!失礼ですよ!!」
「フンッ!」
相変わらず無愛想です。
「・・・おい、浦島と言ったか…」
「はい!」
さ、最近の、あに、ぁ・・・」
「はい?」
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